回文素

回文はある程度の長さがないとつまらないわけだが、長く見える回文でも、「回文のモト」=「回文素」に分けることが出来るものも多い。

「回文素」というべきものとして、「トマト」「新聞紙」といった一語のものの他に、

  • 貝と烏賊
  • 板の鯛
  • 僕は久保

のようなもの、

  • しめた飯
  • もめるメモ
  • 臭い坂

のようなものがある。これらは、ABA型と呼んでいる*1

また、

  • いかがかい?
  • 鞄バカ

のように「AB」で一語のもの、

  • 酒おけさ
  • また頭

のように「BA」で一語のものもある。


もうひとつ、ABBA型がある。偶数の文字列で、真ん中の文字はない。

  • 烏賊かい?
  • 板たい(九州弁)
  • 締めた試し
  • 没る坩堝*2
  • 軽い海豚

このような回文素を集めておきたいと思って、ファイルを作ったりもしたのだが、どこに行ったのか。


そういえば、先日、舞鶴の赤煉瓦博物館で考えた回文、
「君らがナホトカ、徒歩ながら見き」
も、「君が三木」という回文素が含まれている*3

*1:「ABCBA」も「ABCDCBA」も、ABA型と呼ぶ。奇数の文字列から成り、真ん中の文字を挟んで対照のもの。

*2:「いびるルビイ」の方がよいか。

*3:「妻が待つ」を使って、「妻らがナホトカ、徒歩ながら待つ」とするより、「君が三木」を使う方がよいでしょう。