題名

アタシと私 (幻冬舎文庫)

アタシと私 (幻冬舎文庫)


題名が似ていて、著者の属性もちょっと似ている。

下の方は、「"アタシ"という女と、"私"という男、二人の織りなすラブ・ストーリー」だそうだが、上の方は、「ボクとオレ」の二面である。こちらに書いてあるように「地方語」としての「僕」を咎められた主人公は、のちに、「貴様・俺」を使っている。

[……]今まで生死を共にしてきた自信を持って俺も死ぬが、貴様達の生命も申受ける」
 申受けるとなると時代劇の台詞になるけれども、この際は時代劇的にいかないと気分が出ない。(p234)

地の文では「僕」だ。

「俺に生命をあずけるものは前に出ろ」とどなったら全員が一歩前に出て来た。無言のまま僕の顔をにらんでいた。(p235)

こちらを拝読して思い出しました。