ウルトラマンなど昔話

小谷野敦氏が『文学界』四月号で、ウルトラマンについて書いている。

私が、ウルトラマンを見た記憶は、テレビでよりも、映画での印象がある。多分、町内の子供会かなにかで見に行ったのだと思うが、映画館ではなく、なにかのホールだ。「○○パラダイス」と呼んでいたのではなかったか。

そこで、ウルトラマンの映画を見たのだ。「青い玉と赤い玉が出てきて面白かった」とかいう感想文を書いた記憶(あとで読んだ記憶が正確か)もあるが、これはとても面白く見たものだ。

そういえば、テレビはまだ白黒だった。東京オリンピックでカラーテレビが普及した、というが、そんなにわが家は貧乏だったのだろうか。

やはり子供会で、これは映画館にガメラか何かを見に行ったときには、頭痛になった。映画に行くと頭痛、というように思え、次に、両棲化した人間が出てくる映画(緑っぽい画面が記憶にある)を見に行ったときにも頭が痛くなったはずで、すっかり映画嫌いになってしまった。

テレビのアニメ(とは当時言わなかった。漫画)では、「風の藤丸」を見ているときに停電になり、とても悔しい思いをしたのを覚えている。これは数少ない、入学前の記憶。「オバケのQ太郎」の最終回にパーマンが出てきた。

そうだ、思い出した。これは、雑誌に載った漫画の話。オバケのQ太郎が帰ってくる。すると不在の内に起こったさまざまな事柄を、たしかドロンパの家の人が教えてくれる。それを一画面の中に書いてあるのだが、見出し風の文字列が吹き出しの中に、一つずつ入っていたのが印象的だ。「カンボジアラオス」「星由里子離婚」という二つだけを覚えている。この二つが並べて書いてあるおかしさ(しかも、カンボジアラオスがどうなったのかが分からない)、オバQに伝えるおかしさが印象に残ったのであろう。



串間努氏の『少年探偵手帳 完全復刻版』は、私買ったが、オリジナル『探偵手帳』も遠い昔に買った記憶がある。通販だったのだろうか、友人と一緒に購入したような気がする。

読後に消すべきメモを書くための「水に溶けるページ」があったが、これを本体から切り離すのがとても惜しい気がしたのを覚えている。