雑誌から

村上春樹を読むために家人が買っている『新潮』の6月号に白岩玄「ミー」という短文が載っていた。題名を見たときには、「さいざんす」の話かと思ったが、文中でにゃんチューの自称ではないと否定されている。
 読むと、これは「ミッキ」の話である。『言語生活』158(1964.11)「はさみとたんまとミッキーマウス*1によれば、北陸から近畿一帯に広がる形だといい、楳垣実氏による「京都あたりでタイムをミッキという習慣が、明治末期にすでにあり」という情報もある*2

柳田国男『国語の将来』「昔の国語教育」に、

*1:「こどもの遊びのことば」研究班の名で載るが、徳川宗賢『日本人の方言』筑摩書房1978にも所収。

*2:このころ、『言語生活』では、「子どもの遊びのことば」の共同研究が提唱されていて、特に160号(1965.1)が特集になっている。そこに宮田登「子どもの遊び文献目録」もある。