図書

『図書』は700号。向井さんの「ある古本屋の一日」を読み、現世に行きたくなる。前に行ったのは、三年ほど前か。

林望「雲丹、海胆、靈蠃子」を読むと、生で食べるウニの話があり、子供のころ、両親の郷里である奄美の海で、珊瑚の海からウニを拾い、割って食べたことを思い出していた。すると、

うにのほかに「ガゼ」という日本語もそのころからあって、ガゼは今も全国の各地で方言として通用している

という、川上行蔵『日本料理事物起源』からの引用があり、両親の郷里では「ガチチ」と呼んでいたことを思い出した。