挨拶
言論100年日本人はこう話した―福沢諭吉から淀川長治まで (三省堂選書 (123))
- 作者: 芳賀綏
- 出版社/メーカー: 三省堂
- 発売日: 1985/11
- メディア: 単行本
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- 作者: 丸谷才一
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1988/06
- メディア: 文庫
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野坂 ぼくは、なかなか用意が出来ないんですね。金子光晴さんのお葬式のとき、あらかじめ言はれてゐたんです、「面白半分」の縁で。でも、いくら考へても出てこないんですよ。弔辞のときは、読むのが当り前ですね。読んでから霊前に捧げる。ところが、ぼくのは白紙だつたんです。
丸谷 『勧進帳』だな。(笑)
野坂 白紙のまま霊前に置いて、佐藤嘉尚さんに「あれ、回収してきてくれ」と頼んだ。ぼくも大まかなところは頭で考へはするんです、あらかじめ言はれれば。だけど、それを字に書くとなると、だめなんですね、全然、出てこないんです。
白紙?、だったらアドリブ?、というような見出しに、ちょっと違和感を感じたので。
もちろん、部分的にアドリブがあるだろうとは思うけれど、それだったら原稿に文字が書いてあったって、あるだろうと思う。