『書斎のポ・ト・フ』発掘

本棚の片隅から潮文庫の『書斎のポ・ト・フ』が出てきた。
開高健谷沢永一向井敏の鼎談本だが、五十嵐力『国歌の胎生及び発達』を推薦した谷沢永一の「知られていないが読みドク10冊」は、この本にはいっていたのだった。三国一朗『ハサミとのり』は、その後、ハヤカワ文庫NFにはいって、『鋏と糊』になったが、これもそうそう見る本ではない。

鋏と糊 (ハヤカワ文庫NF)

鋏と糊 (ハヤカワ文庫NF)



殿山泰司『日本女地図』についても書いてあって、そこで、映画「裸の島」の話も出てくる。あまり映画を見てない私(小説も読んでないが)が、これをたまたま見ている。見たのは、二十年ほど前の深夜の映画番組。九電アワーとか言っていたか、映画をまるまる放送する番組だった。まるまるというのは、間にコマーシャルが入らないで、最初と最後だけコマーシャルが流れるわけだ。火燵でながら勉強しながらテレビをつけていて、たまたま目にしたのだが、引き込まれてしまった。

台詞のない映画で、音楽と子供の笑い声、そして……。この手の映画を見たいものだ、とその時は思ったが、そのままだ。



 NHKの放送記念日で、テレビにナッチャコが出ていて驚いた。話題は当然、TBS系の深夜放送、パックインミュージックである。オールナイトニッポンに比するとマイナーだが、セイヤングほど関東ローカルではない、という番組だ。RKBラジオで中継するようになったのは、1974年ごろからだろうか。

 投稿集が本になっていて、私は『九年目のもう一つ別の広場』しか持っていないが*1、この手のは、集めてみたいものだ。「オレは……です」とか*2、「……でやんす」とか、いろんな文体があった。

*1:これは当時買ったもの。ブロンズ社。昭和51.1。上下二冊

*2:これも「役割語ISBN:400006827X で、不器用だが愚直に生きようとしている人間像を想起させるものだろう。