タモリのカセット

タモリのカセット面白術』21世紀ブックス(主婦と生活社) B6 p250 昭和52.2.10初版(昭和53.6.20 第15版 カバー袖刊記)

「カセット・テープレコーダーと一本のカセットテープさえあれば、きみは一夜にして大エンターテナーになれるのだ」という本。

この原稿も書いたのではなく、カセットで(口述で)入れたのではないかと勘ぐる。北京放送のまねをしようというところで出てくる(p146)「ぼくは、生まれと育ちが北九州市なので」というのは「北九州なので」の誤りであろうし、「昼のいこい」の真似をしようというところの(p125)「農事通信員」は、「農林通信員」ではないのか(現在は「農林水産通信員」)。

『昼のいこい』は、私も大変好きなラジオ番組。選曲と手紙の内容が全くかみ合っていないときが楽しいし、かけられた曲がフェードアウトし、テーマ音楽がフェードインしてくるときに違和感がまたよい。アナウンサーは、手紙にも曲にも全くコメントしないのだが、それもよい。普通の番組だったら、曲に対して、「久しぶりですね」とか「懐かしいですね」とかいいそうな曲でも淡々としている。いわゆる演歌だけではなく歌謡曲全般がかかる(最近は3曲目は歌のない曲が普通のようだが)。「ちょと待ってください」といった、久しぶりの曲がかかっても何のコメントもないのだ。潔い。
この違和感を意識して出して笑いを作ろうというのがタモリの勧めていることだ。

ソバヤソバヤ

文中にも出てくる、タモリのソバヤ。
数年前、ニュースステーションで、ビートルズのヘイジュードのビデオが流されたとき、私はソバヤを思い出した。
ソバヤは、タモリが何か言うと、周りの人が「そばやそばーや」と返す、というものだったが、繰り返すうちに、これが次第に盛り上がって行く。ニュースステーションで見たヘイジュードも、周りの人が「ラーラーラ、ラララーラー」と盛り上げて行っていたのが、ソバヤを思い起こさせたのだ。

ソバヤも入っているという「タモリ」や「タモリ2」は持っていないので(これらはCDになっているはず)、「タモリ3〜戦後日本歌謡史〜」を出して聞いた。これはいずれ後ほど。