今日は移動しての会議であったが、移動途中でブクマに寄る時間が出来た。ここに行かねばならないときには、途中でブクマに寄れるかが気になるのだが、今日はうまい具合に寄ることが出来たのだ。そのかわり、昼食が変な時間になったけれども。で、そこで買った本の話題。

 kanetakuさんの新・読前読後、山藤挿絵本および夕刊フジ連載随筆研究序説というのがあり、興味深く読んだものであった。

 きょう購入した永六輔『評論家ごっこ講談社文庫(1992.10.15 ISBN:4061852507 親本は1989年 講談社刊)が、たまたま夕刊フジ連載本(非・山藤)だったので*1、報告しようと思ったが、コメント欄に書くには長いので、ここに書いてトラックバックを送ることにする。

「まえがきごっこ」に次のようにある。

 二十年を迎えた「夕刊フジ」から、一年目があなたのコラムの連載だったから、二十年ぶりに再びという話があったとき、迷わず「評論家ごっこ」というタイトルにした。
一年目の連載はなんでしょう。なお、最終回の「ごっこ評論家」に、「竹下内閣と同時にオシマイ」とか、
この連載中に身近な先輩として、芥川也寸志手塚治虫色川武大諸兄を見送ってしまった
とある。竹下内閣の総辞職は1989年6月2日、芥川は1989年1月31日、手塚は2月9日、色川は4月10日に没している。毎日の掲載ではなさそうだが、週に一度ということでもなさそうだ。

また、第三回「新人評論家」には次のようにある。

 このコラムは人気イラストレーターが引き継いできて今回初の無名の新人だ。(中略)昔を思い出して二十年ぶりのこのカットは、無名の新人、という条件をつけた。
などとあり、中略の部分は、永六輔自身が無名新人だったのを、中村八大・三木トリローがチャンスを与えてくれたと書いているが、新・読前読後夕刊フジの研究の、「山藤に食われることをいやがって、はじめからコンビを組むことを敬遠した作家もいる」*2を思い出す。

なお、本文イラスト*3だけではなくカバーカットも、浜本ひろし。

*1:「方言評論家」という項があったから購入した。

*2:馬見塚達雄『「夕刊フジ」の挑戦―本音ジャーナリズムの誕生』からの要約。

*3:文庫への収録は全編ではない。