類義語

子どもがすぐ「パクリ」という。いやそれはパロディだろうと言うと、その違いは何だという。
出す方も受け取る方も元ネタを知っていて、それを楽しもうとするのがパロディーで、「受け取る側には元ネタを知っていて欲しくない」と出す方が思うのがパクリではないか、と言った。
「本歌どり」もパロディーとは、楽しみ方が違うが、元ネタとの関係では、こちらの部類だろう。

それでは、ちかごろよく耳にする*1妙な「カバー」というのはなんだろう、と思った。パクリよりはずっとよい。しかし「カラオケで歌ってみました」的なものが出されたり、よく分からない尾鰭がついていたり。
「本歌どり」は、本歌からなにがしか発展させてこそ存在価値があり、そうでなければつまらない。カバーも同じだろう。
その曲を知らしめたいと思った時、いきなりカバーしてしまうのはどうしたものだろう。歌手たちはあまりDJということをしなくなっているのか。

中年の凡庸な感想だが。

*1:私の場合、もっともよく最近の歌を聞くのは新古書店の中でである。大音量で流す店には困るが、あれは立ち読み時間を短くさせようと言う魂胆があるのだろうか。そういえば、新本屋でも、映画化かテレビ化されたものの宣伝を繰り返し流していて、もの凄く苛ついたことがある。