思文閣

今日は思文閣に行こう、と京都を目指す。百万遍古本祭に二度行くのではない、と自分に言い訳をする。
チケットショップで阪急全線切符を二枚購入し、いざ出発。13時過ぎに河原町に着く。今日は、まず阪急百貨店へ。映画の本ということならあまり関係ないかと思ったがせっかくなので覗くことにしたのだ。SUMUS三冊などを購入。\2400*1.05。レシートの内訳が「婦人服飾品」になっていてびっくり。五階催場というのは、そういう場所なのか。

赤尾照文堂・大学堂・キクオ・京阪で何も買わず。途中でブックファースト(京宝店?)にも寄り、『現代用語の基礎知識』に知人*1の名があるのを確認する。言葉について道浦俊彦さん*が書いているのも見た。いずれも確認だけ。

尚学堂に行き、店頭の和本をいじる。端本だけれど、今まで知らなかった本を見付けて11冊ほど購入。\2200。

三月書店へ。入るのは何年ぶりか。十年以上であろう。ここで本を眺めると欲しいものが多く、しかも今買わないと、もう買えないようなものに思え、頭がクラクラする。クレジットカードの図柄が見えたので、よほどカードを使ってドカスカと買おうかと思ったが踏みとどまる。サンパン、ブッキッシュのバックナンバーやら、冨山房百科文庫の何冊かや、その他。スムース文庫もある分は買って帰ろうかと思ったのだが、『私の見てきた古本界70年 八木福次郎さん聞き書き』だけにする。\525。大庭柯公のは、あれば買いたかったのだが見当たらず。
彷書月刊』が入っていないかを問うが、まだ、とのこと。ブックファーストに入ったのも、『彷書月刊』があるかも、と思ったのだった。

バスで思文閣へ。和本が結構出ている。袋に入っているにしては安い値段設定だと感じる。楽しみは後に、と。まずは洋装本を見て行く。50円やら100円のやらを沢山手にし、それを一旦預けて、和本に向かう。
しばらく見ていて気付く、反対側でK先生が和本を…… しまった、私が洋装本を見ているうちに入ってこられたらしい。「このへんはもう、いいのは抜いといたから」と言われる。それでも、某プロジェクト費用で買うべく、何点か拾い上げる。
何故か「韻鏡」が高い。『磨光韻鏡』(二冊)が数万円だったし、明治の『韻鏡名乗集』が二萬五千圓。易占書扱いか。『解経秘蔵』も高かった。これらは買っていない。
明治のものは、近代デジタルライブラリーで見ることが出来るのではないか、と躊躇するものもあったが、そうだとしても(手許で読めることになり、紐付きでなくなるし)、そのための額としても安いだろうと購入を決意したものあり。
私費で買ったのは二千円弱。

時間がないが、知恩寺へ。もう四時過ぎだ。200円の和本ってどこだろうと、見て行くと、キクオ書店にそれらしきものを発見。極小本の聚分韻略風のものが目につく。手に取ってみると『吟譜』と貼外題を付けてあるので、不思議に思うが、内題も『吟譜』。初めて見た。元禄十三年刊(京師 林九兵衞 林久次郎 梓行)。聚分韻略の平声だけの部分に、鼇頭で熟語を付けたもの。一色時棟編。『国書総目録』では、国会等にあるが、「(類)漢詩」とあるだけでは分からない。
東の熟語。天東・日東・江東・河東・山東・嶺東・籬東・墻東・林東・門東・徂東・従東・西東・南東・生東・朝東・障東・平東【杜預】・在東・聚東・征東【張遼】……、二字33、三字55。

今日の参考文献
http://www.bloc.jp/chubb3/

*1:高校の後輩。