容疑者が憎い

憎いのは容疑者ではなくて犯人であるはずなのだが、犯人のことを自動的に容疑者と呼び替える習慣のせいで、「容疑者が憎い」などという言い方を耳にすることになる。

もちろん、容疑者といってもさまざまで、ある行為をしたことに間違いはないが、その行為自体が犯罪であるのかが不明である、という場合には、「容疑者が憎い」という発言は意味がある。

しかしまあ、テレビを眺めると、言葉は「容疑者」だけれど、誤認逮捕である可能性を、全く、露ほども考慮に入れていないような報道姿勢が目につく。