金印
- 作者: 大島正二
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/08/18
- メディア: 新書
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先日、九州国立博物館に行った時に、金印型のゴム印を買った。前からこの手のものが欲しかった。随分前に行った福岡市博物館では、金属製のものが売っていて、これはかなり高価だった*。
私が住んでいた頃、志賀島の金印は、たしか、中洲にあった煉瓦の建物*2に置いてあったような気がする。いや、あれはレプリカだったのかな。
さて、中国語の歴史を考えると、「委奴國」は絶対に「イト國」とは読めない。「奴」は頭子音がnだが、それが非鼻音化してdのようになるのは唐代の長安あたりでのことだ。ドをさらにトと読ませるのは、無理に無理を重ねたものだ。
ナと読む方が無理が少ない。もちろん、このあたりが後世「な」と呼ばれるからだが、「奴」字が、aに近い母音を持っていたことも分かっている。「末盧」を「マツラ」に比定するのも同様だ*3。