雑誌としてのブログ
退屈男さんの「マイブログ=マイ雑誌」*1を読んで、今から7年前に書いた文章のことを思い出した。
かつて、橘正一『方言と土俗』、菊沢季生『国語研究』や楳垣実の諸雑誌など、研究者が編集者となり、その個性を感じさせる雑誌があったが、今後そのような指向を持つ研究者は、雑誌編集ではなく、wwwページ編集に向かうことになるかもしれない。
これを書いたときには、ブログも知らないし、トラックバックなんて機能が出来るなんて思っていなかった。トラックバックという機能を知ったときには、リンクとトラックバックをうまく使えば、雑誌論文を再編する*2のよりも便利に出来ると思った。
私のいる学界では、研究雑誌的ブログは、まだ萌芽的なものしか知らないが、書物ブログでは、退屈男さんの存在もあって、繋がっている感じがする。
「はてな」のリンク・トラックバックは、非常に便利であると思う。はてな内でリンクすれば自動でトラックバックすることが出来るし、リンクしてさえあれば数の制限もない(と思う)。外部から送る場合でも、リンク先のURLとトラックバック先のURLが共通なのも有りがたい(コピペが一回で済むから)。
はてなグループをうまく使えば*3、研究雑誌的ブログはやりやすいのではないかと思う*4。
私はそういう器ではないからやれないが、やれる人であっても、紙の雑誌と同じようなことをやろうとすると、紙への印刷とて制約がないだけにやりにくい面もあるだろう。
「印刷所の都合で、これまでに」とか、「これぐらいの分量に」とかしにくい。
やはり、紙の雑誌とはちがって、各人が各所に書いたものを、リンクして見せる、またトラックバックを送ることで、「このような見方も可能なのですよ」と知らせる(書き手にも、そこを読んでいる人にも)のが、ブログ的雑誌なのだろうと思う。