ゴチック小説*1

産経新聞の朝刊では、小説欄にゴチック体が見える。これが結構目立つ。新聞小説は大体スルーしてきたのだが、つい目がいってしまうのだ。フォントに引かれるわけだが、ゴシック体になっているのは、主人公の妻の日記部分。主人公の独白である地の文は通常の明朝体

渡辺淳一だ。

主人公が浮気をしていて、その浮気に気づいた妻の日記を読んでいるという話なのだが、きっと、谷崎の「鍵」のように、読まれることを意識して書いているのではないか、そしてそれがそのうち突きつけられるのではないか、とも思い、つい目がいってしまう。ちゃんとは読まないけれど。