ひばり

NHK-FM大瀧詠一リマスタースペシャルで、美空ひばりの曲をたくさん聴きました。普通だと、いわゆる演歌系のものを中心に、幼い頃の東京キッドがちょっと掛かる、リンゴ追分などは後年のものが流れる、「真っ赤な太陽もありました」的なところでしょうが、大瀧さんの選曲ですから、通常のものとはちょっと違います。
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2008-01-04&ch=07&eid=70


「若い頃の方が巧い」と(現在の)大滝さんもちらっと言っていましたが、幼い頃のブギはともかく、10代頃の歌声はすごいし(ハワイアンうまい)、大御所になる前のものは、本当によかった。


大滝さんご推奬の「ロカビリー剣法」は、たしかに、とてもよい。




しかしNHK、「大瀧詠一スペシャル」という看板だけでなく、今日のは、美空ひばり特輯だという売りもした方がよかったのではないか、と思った。


日本の歌(の歴史)に関心のある人すべてに聴いて欲しいとも思いました。120分が短く感じました。


後半、カバーの話をしていて、そこから「悲しい酒」に持って行く。「悲しい酒」と「影を慕いて」を比較しつつ、「悲しい酒」のオリジナルとひばり版の比較、「影を慕いて」の藤山一郎版と森進一版を比較して、演歌論に到る。



最後の「歌声は虹の彼方へ」は、感動して聴きました。巷間よく聴かれる「川のながれ……」では歌手という属性は歌われていませんが、これは、歌手美空ひばりを追憶するにふさわしい曲でした。
なお、この番組は1989年に放送されたものです。


素晴らしい番組でした。


いずれ、「日本ポップス伝」も、聴くことが出来たらと思っています。



私が、大瀧さんを意識したのは随分遅くて、40近くになっていました。これは日本ポップス伝が終わった直後のころのことだったようです。もっと早くに意識していたら、とずっと悔んでいます。


上田早苗アナ*1が、「つぎはまた十年後ですか」と問いかけていましたが、「十年後といわずに近いうちにお願いします」ぐらい言って欲しかった。

*1:小倉高ってアナウンサー多いね。