ぬけおち

中国学芸大事典

中国学芸大事典

については、多分、あの項目がない、この項目がない、という批評があるのではないかと思うが、「韻鏡」がない。「韻鑑」の〈見よ項目〉に「韻鏡」が書いてあるのに、「韻鏡」の項目がないのだ。
これは、以前にも、おやおやと思ったはずだが、忘れていたので、また書いておく。


いや、これは批判と言えば批判なのだろうけれど、紙の辞書っていうのは、やっぱり厄介だよな、という思いがある。抜けに気付いても、補うのが大変だから。30年、版を重ねているわけだけれど。

支那学藝大辭彙

調べてみたら、「韻鏡」ありました。大矢透「韻鏡解」、大島正健「韻鏡新解」も。なお、支那学芸大辞彙は、排列が電話帳+文字数方式ですが、中国学芸大事典は国語辞典方式です。


私の手許のは、昭和十八年の立命館出版部發行のものだが、『日本漢學大辭彙(人物篇)』が「近日發行」とある。『日本漢文学大事典』の序に、

昭和十一年(一九三六)十二月、支那学芸大辞彙を出した父は、時に五十三歳。直ちに日本漢学大辞典を計画し、ようやく人名編を脱稿して書店に送ったが、不幸戦災に遭って、今は僅かに資料の一部をのこすだけである。

とあるものだ。