黌門客9/18を読み、興味が湧く。一応のコメントをした後は興味を押さえようと思ったが、つい飛田良文『東京語成立史の研究』ISBN:4490201923てきて、「井上勤訳「月世界旅行」の振り仮名」を見る。「月世界一周」については、「月世界旅行」以外の代表的な翻訳の一つとしてあげてはいるが、特筆はしていない。

初版が漢字片仮名交じり、再版(M19大阪)が漢字平仮名交じりと言うことで、振り仮名に違いがあることを考察している。

さらに、横田順彌會津信吾『新・日本SFこてん古典』徳間文庫ISBN:4195785804いたら、近藤真琴の名が出てきた。われわれの世界では『ことばのその』の人であるが、『新未来記』の訳者として出てくるものである。
でも、ちょっと調べてみると、斎藤毅『明治のことば』でも「社会」という語の使用について『新未来記』が話題になっていた。ググっても、いろいろ出て來るのだが、「この際」と、豊田 穣『夜明けの潮―近藤真琴の教育と子弟たち』ISBN:4103151080(安かったので)。