男女の印

懇親会場*でお手洗いに行くと、入口の「MEN」と書いた下に、松の絵が描いてある。色は黒である(地は金色)。さあ、「WOMEN」の方は何が描いてあるのだろう。「松に鶴」「松に梅」「雄松に雌松」など想像するが、残念なことに、「WOMEN」は行き止まりの場所にあり、確認することが出来ない。

酒精が頭に回り、口が軽くなってから、知り合いの女性二人にこの疑問をぶつける。お手洗いには行ったが特に変わったものであるとは思わなかったという。しかし、興味を覚えてくれたらしく、あとで行ってみるという。「近くまで一緒に行ってあげるから、自分の目で確かめたらどうか」と勧められるが、そんな怪しげな行動は出来ない。
翌日、素面ながら結果を尋ねると「梅」だったとのこと。「色は」と尋ねると黒とのこと。これは意外。お二人が「特に変わったものだとは思わなかった」とのことだったからだ*1

両方とも黒、といえば、旧・大阪女子大学のホールを思い出す。あれはどちらも人型の黒だったと思う。ぼんやり見ると男性用と思ってしまい、あとから貼り付けたと思われる「女性用」などと書いた紙を見てハッとしたことであった。


お手洗いのマークについては、読売新聞社『東京ことば』ISBN:4643880570東京オリンピックの時の話があったはず。

男女ともに黒というのは、ジェンダーフリーの運動と関わるのだろうが、お手洗いの前で緊張して、自分の入るべきなのはどちらだ、と探さねばならぬのはちと面倒だ。
「松に梅」と思って、いや違うかも、と思ったのは、「松竹梅」がランキングにも使われるからだ。

*1:変わったものだと思わなかったのは、男子用を通り過ぎた時点で、検索が終了していたのだろうか。