半濁音

横道にそれたはずのところで、自分が関心のあるものを拾うと、嬉しい。

この小説の末尾に書かれた「篇中の妖婆の言葉(がぎぐげご)は凡て、半濁音にてお読み取り下されたく候」という言は、どういう意味なのかいまだに謎である。
田中貴子『鏡花と怪異』あとがき p257)

これ↓ですね。

篇中の妖婆ようばの言葉(がぎぐげご)はすべて、半濁音にてお読み取り下されたく候

http://www.aozora.gr.jp/cards/000050/files/4563_24909.html

この「半濁音」は鼻濁音だ。明治にはけっこうある(ISBN:4759912703「半濁音名義考」)が、用例を拾えて嬉しい。