好みかも知れない

昨年末に読んだ、

悠木まどかは神かもしれない (新潮文庫)

悠木まどかは神かもしれない (新潮文庫)

が面白かったので、そして、本作の設定も面白そうに思ったので、
オセロ●〇 (ハルキ文庫 た 22-1)

オセロ●〇 (ハルキ文庫 た 22-1)

を読んでみた。
たぶん、ハルキ文庫を新本で買うのは、初めてだろうと思うのだが、それだけ、「悠木まどか」が面白かったと言うことだ。

さて、「オセロ●○」だが、とてもよかった。


ある時点で、この作品のある構造が分った気がした。「泣ける」というのは、このことか、と思い、心を整理して(心中で泣いて)、数時間おいて先を読んだ(仕事の都合もあったが)。
しかし、作者は、このあたりで気付く読者のことも想定していて、いろいろと突いてきた。
そういえば、この作品、叙述トリック的な部分もあるのだ。再読したくなるわけだ*1(真性の叙述トリックではないと思うので、これを書いてもネタ晴らしではないだろう)。


構造が分った気がしても大丈夫で、ちゃんと作者は、読者を楽しませながら(考えさせもしながら)、結末へと導いてくれる。


この作者は、別名義でノンフィクションなどを書いているらしいが、読んでみたい。いずれ、別名義が明されるのだろうか。

*1:私の叙述トリック好きについては、ツイッターで書いたのだったか。