碩学の話

新書(B40や三六版)の山をつついていたら、小松左京加藤秀俊『学問の世界 碩学に聞く 上』講談社現代新書515が出てきた。教養部生か学部生の頃に買って読んだのだと思う。小松左京ファンであったのは高校時代からだが、それに対談本好きも加わっていた。
桑原武夫のところを眺めると面白い。人文研が出来た頃の話など。昔読んだときには読めてなかったものが読めているであろうと思いながら読んでしまう。

貝塚茂樹も読む。

ここでやめようと思ったが、南極の西堀栄三郎をちらちら見ると、アインシュタイン来日の時に三高生で、アインシュタインを奈良京都で案内する係だったと書いてある。帰宅後、返し忘れていた金子務『アインシュタイン・ショック』(旧版。人名索引がない)を見ると、金子氏がこの件を昭和53年3月に西堀に談話で取材している*1。この『学問の世界』も昭和53.8の刊行である(初出は雑誌「本」というが年月は不明)。

上は京都篇で、下が東京篇のはずだが、下が見当たらない。先日見かけたような気がするので、別の山にあるのだろう。



現代新書は品切れだが、今、抜粋して学術文庫一冊になっているようだ。
ISBN:4061595318

*1:写真を見て、これは西堀栄三郎の若き日と、ピンときたのだそうだ