間違えたから違っている

あるやりとり

A「Cさんの靴の左右が違ってておかしかった。似てるんだけど色が違う」
B「そういえば、私もスーツの上下を間違えたことがあってね」
A「え? 上下を逆に?」
B「……」

「上下が違う・左右が違う」ならば、〈揃ってない〉の意味だと分かりやすいが、
「上下を間違える・左右を間違える」だと、〈上下や左右を逆にした〉と誤解されやすい。


「違える」という動詞は、「筋を違える」ぐらいにしか使わない。
〈違ったものにしてしまう〉で「間違える」を選んでしまうことになったのだろう。

そういえば

そういえば、私は「間違い探し」という言葉が嫌いだったんだった。わざと違えておいて、何が間違い探しだ、と。どちらが元でどちらが写しかも示さずに、なにが間違い探しだ、と。「違い探し」じゃないか、と。