腹話術

関西腹話術研究連盟編著『だれにもできる腹話術』黎明書房 昭和49.3.5初版 昭和52.6.25 4刷 新書判p230

1腹話術とは
2呼吸法
3音声学概論
4人形の声の発声法
5発声法基礎I
6発声法基礎II
7発声法会話
8人形演技
9台本作り
10演出効果
11腹話術人形作り
12関西腹話術研究連盟の活動事例

参考文献には
服部四郎『音声学』岩波書店 1961
が、ちゃんとあがっています。(これだけ、とも言える。)

似音処理法というのは、唇閉鎖音によく似た他の音を発声する方法をいいます。(中略)いわゆる聞き手にとって唇閉鎖音と同じように聞こえやすい他の音声は次のような音声であることを、科学的に分析することが出来ました。
 マ行に近い似音は、ナ行であること
 バ行に近い似音は、ア行であること
 パ行に近い似音は、タ行であること

たしか、いっこく堂は、唇を動かさずに唇音を出してみせる、と練習して、それが出来るようになった、ということを聞いた気がします。
たしかに、マ行パ行をナ行タ行で代用するのは安易な気がします。ナ行タ行は舌音であり、それが際だつからです。マ行の代用としてはむしろ鼻濁音のガ行の方がよい気がします。いっこく堂はどのように発音しているのでしょうか。興味深いところです。

ISBN:4654050302、同じ出版社、同じページ数で、「指導者の手帖」で、1985というから昭和60年刊だけれど、「腹話術研究連盟」の編集。「関西」が無くなっている。
「関西性欲研究会」の話を思い出した*1
この腹話術の方は、全国区であるようにしたかったのだろうけれど。ちなみに黎明書房は名古屋の出版社。

*1:新・読前読後1/4参照。また、ここに、『性の用語集』には第二集の予定ありとの記述があった。