ぼん

和本の海へ 豊饒の江戸文化 (角川選書)

和本の海へ 豊饒の江戸文化 (角川選書)

を眺める。


近刊予告を見た時は、彷書月刊のを纏めるのだろうな、と思ったのですが、
http://bokyakusanjin.seesaa.net/article/114207469.html
で、ご紹介されているように、和本という豊饒の海へ漕ぎ出したくなる本となっています。


さて、

  • 大本・中本・小本・横本

これらに、「ぼん」という振り仮名がついているのが気になりました。中野先生は「おおほん・ちゅうほん・こほん・よこほん」と言っていらしたような記憶があります*1


半紙本・美濃本などはボンでいいのですが。

全部ボンで統一されているかと思ったら、「折本」だけ「おりほん」でした。


『江戸の板本』でも、「おおぼん・ちゅうぼん・こぼん」でした(横本にはルビ無し)。

中野先生が、

書誌学の用語の一々に関しては、現在まだその内容に若干のゆれがあるように思われる。
 従って本稿では筆者の最も信頼する書誌学者長沢規矩也先生の労作『図書学辞典』(昭和五十四年・三省堂刊)に主として依拠したことをお断りしておく。

という。

図書学辞典

図書学辞典

図書学辞典

では、「だいほん・ちゅうほん・こほん・よこほん」
「だいほん」という読みを記していると言うことは忘れていましたが、ボンではなくホンです。

*1:「洒落本」を「しゃれぼん」とおっしゃるのは明瞭に覚えています。