堀籠美善

堀籠美善という名でピンと来る人は多分辞書好き。『俗語辞海』*を三名連記で出したが、殆ど同じものが、後に単著として『俗語大辞典』として出ている*。他の二人が名義貸しだったとしたら、その旨、前書き等に説明して置いてくれたらよいのに、芳賀矢一の序文を改竄したりしている。
1995年の東出版の堀籠美善『俗語大辞典』としての復刻*ISBN:4870360179、こうしたことに全く触れないものである(もとより、解題が殆どないのだが)。山田忠雄『近代国語辞書の歩み』*に書いてあることなのに。

で、今日、本棚から出てきたのは、『模範作例 書翰辞典』東雲堂 昭和6.10.10発行 昭和7.1.15再版というもの。これの刊記に、「編纂者 東雲堂編輯所」とある横に「代表者 堀籠美善」とあったのだ。「はしがき」にも名前が見える。おや、こんなところで、と旧知の人に遭った気分である。

NDL-OPACで検索すると、俗語の他には、「中学諷詠詳解 / 堀籠美善. -- 集文館, 大正2」だけだが、webcatplusだと、『新式日用辞典』*、同増補版*もヒットする。
山田忠雄『近代国語辞書の歩み』ではどうか、と思うのだが、ちょっと検索の手がかりがない(人名索引があるけれど)。