本棚から

三島関連

たまたま本棚から、児玉隆也『ガン病棟の九十九日』新潮文庫ISBN:4101236011。癌で亡くなった著者の闘病記であるが、伊達宗克の解説に、児玉にとって、昭和四十五年十一月二十五日は、忘れることのできない事件が重なった日であった。師と仰ぐ三島氏が(中略…

紙つぶて

『紙つぶて』の人名索引には、「谷沢永一」は取られていない。文春文庫p469の、鷲田小彌太が谷沢永一を評しているところなどは、自作自注版を見てみたいものだ。

惹句

『大道芸口上集』評伝社というカセットテープがある。ISBN:4897318517 ISBN:4897318525 これの宣伝文句営業戦術、販売戦術の常備薬に! 隠し芸の虎の巻に! もちろん貴重な庶民文化の伝承に!

三一新書

11/3に書いた三一新書のこと。『現代のことば』を見てみたら、帯の袖にさねとう・けいしゅう『日本語の純潔のために』*1の紹介があった。未見。實藤惠秀氏のものだし、かなづかいを含めた日本語表記法、また日本語の中の漢語についての論なのだろう。 *1:web…

堀籠美善

堀籠美善という名でピンと来る人は多分辞書好き。『俗語辞海』*を三名連記で出したが、殆ど同じものが、後に単著として『俗語大辞典』として出ている*。他の二人が名義貸しだったとしたら、その旨、前書き等に説明して置いてくれたらよいのに、芳賀矢一の序…

手紙作法

千早正寛『活きて働く 商業書簡文』佐藤出版部 大正五(webcat)を開いてみたら結構面白い。「禮法上から見た注意事項」など。切れ字とは人名だとか地名だとか又は熟語と云ったような離れ難いものを、何等遠慮もなく一の行尾と次の行頭との二つに分って記すこ…

『本の窓』

以前住んでいたところのブコフで、小学館の『本の窓』が、1冊20円や50円で出ていたのを何冊か買っておいたのが出てきた。武藤康史「辞書で読む文学史」が連載されていたから買ったのだと思う。 19 待合政治 1997.11 26 しっぺい 1998.7 31 優睨《やさにら》…

安岡正篤

塩田潮『安岡正篤 昭和の教祖』文春文庫ISBN:4167516020、ちょっと手に取ってみる。双葉山「木鷄」のことは出ていないが、細木数子のことは「老いらくの恋」の章でとりあげられている。 この本が出たのは1991年(文庫化は1994年)だが、現首相・小泉純一郎も…

吉川幸次郎

今日は朝から頭痛。バファリンを飲み、すこし寢る。完治はしないが、行動可能になったので起き出す。 端本で持っていた『吉川幸次郎全集』19巻を見て、これに収められている『洛中書問』が、大山定一氏*1の文章も含まれていることに気付く。なんとなく吉川氏…

立風落語文庫

エエジャナイカ7/18*1を読んでの感想。二日続けてトラックバック送るのはなんとなく申し訳ないので、リンクしない*2。 立風落語文庫は、手許のどの本を見ても「志ん生文庫全六巻」の書目しか載せていないようだ。 春風亭柳昇『与太郎戦記』G1-1 小島貞二『高…

BOOKMAN

BOOKMANが二冊出てきた。そのうち一冊は、「書棚から消えていった作家たち」。「現在、文庫で読むことのできない作家小リスト」というのがある。26人。この中から。「著作権切れだが、まだネットで読むことのできない作家」はどれぐらいいるのだろう。著作権…

有朋堂文庫

高木市之助『国文学五十年』(岩波新書 1967.1.20)を久しぶりに開いてみると、昔読んだのとは違うところで、おやっと思わされるところがある。その一つが、有朋堂文庫に触れたくだり。 当時(kuzan注、大正初年)の出版界にしても、ようやくこの頃になって…

倉石武四郎の新聞記事

6/30に書いて、そのままになっていた、『漢字の運命』に挟まれていた新聞記事は、倉石武四郎「進む中国の新ローマ字」。32.1.17と赤鉛筆で書いてある。その横に、どこの新聞であるのかを示すと思われる書き込みもあるが、わからない。そこで、国立国語研究所…

『漢字の運命』

なるほど、旧字体ですね、『漢字の運命』。 http://d.hatena.ne.jp/higonosuke/20050626 見づらいとは思いますが、「運」のしんにょう。「漢」は、ちょっとこの写真では判りにくい。旧蔵者が切り抜いてくれていた、新聞記事も挟まってた。

三省堂ぶっくれっと

2002年に休刊した三省堂のぶっくれっと(*)を、引っぱり出すが、151号が見当たらない。153号で休刊だから、比較的新しい号だ。それ以外にもポツポツと抜けている号がある。この手の本は、図書館で捨てられてしまうことも多いので、購読を始めた際に在庫の…

永六輔

永六輔の『芸人たちの芸能史』番町書房*1と『タレントその世界』が出てきたのだけれども、これら、文春文庫に入ってたんですね。『芸人たちの芸能史』は写真が結構はいっているけれど、文庫ではどうなんでしょう。 *1:ドキュメント近代の顔2 大宅壮一監修。…

大庭脩

大庭脩『江戸時代の日中秘話』東方出版ISBN:4497000559。自説と他説と比較して、一〇〇対〇で自説が正しいと主張する人の話は、眉につばをつけて聞くがいい。五一対四九で私はこちらの考え方を採るというのが正直な話なのではあるまいか。(p10)これは、古代…

つばをつけずに

公民読本第一編『家庭と犯罪』福岡刑務所長 江藤惣六述 大道学館出版部 大正15.2.10発行 大正15.2.15 第二版発行 菊半 p90という本が出てきた。福岡市中央区六本松にあった「みこだ」という古書店で1988.7.14に購入したもの。100円 福岡県立図書館で行われて…

スポーツ用語

山本忠興監修『詳解スポーツ用語辞典』実業之日本社昭和6.10.15 A6変形(高さはA6相当、横は狭い。)p641野球、ゴルフ、拳闘、ラグビー、剣道、弓道、相撲、冬、ダンス、柔道、漕、庭球、馬、釣、撞球、猟、水泳、体操、ホッケー、登山、籠球、陸上、排球、…

解説目録

『旺文社文庫1983解説目録』p128 古本好きの御多分に漏れず、目録が好きだ。近年はさぼっているが、以前は、出版社の新しい目録が店頭に置かれると、かならずのように貰ってきていた。特に文庫本の目録はそうしていた。もちろん古い目録も捨てない。 晩鮭亭…

タモリのカセット

『タモリのカセット面白術』21世紀ブックス(主婦と生活社) B6 p250 昭和52.2.10初版(昭和53.6.20 第15版 カバー袖刊記)「カセット・テープレコーダーと一本のカセットテープさえあれば、きみは一夜にして大エンターテナーになれるのだ」という本。この原…

ラジカセ

小林一也『ラジカセ自由自在』カッパブックス 昭和56.1.30 当時買ったのではなく、後に古本屋で買ったもの。『タモリの面白カセット術』もそう。「ステカセ」とか「ロクる」「カセる」などの言葉がある。BCLについても書いてある。NHK大阪第一放送の送信…

和田垣謙三

昨夜書いた和田垣謙三の『兎糞録』大正2.7.14発行(大正2.12.2 16版による)。 面白い本だ。 序文の冒頭から、兎糞録とは何ぞや。曰く読んで字の如し。折に触れ時に応じ、興来り情湧く毎に、ポツリ/\ポロリ/\飛び出したるもの、即ち是。で、「コムモンセ…

腹話術

関西腹話術研究連盟編著『だれにもできる腹話術』黎明書房 昭和49.3.5初版 昭和52.6.25 4刷 新書判p2301腹話術とは 2呼吸法 3音声学概論 4人形の声の発声法 5発声法基礎I 6発声法基礎II 7発声法会話 8人形演技 9台本作り 10演出効果 11腹話術人形作…

新聞記事

山根真治郎『新聞記事の取材と表現』昭和14.11.15発行 昭和16.6.25増補再版発行 日本新聞協会「表現」に惹かれて買った本。 著者は、国会のOPACによれば、 山根真治郎 (1884-1952) 目次抜粋 第六章 表現(上) 第一節 記事 第二節 表現としての文章 第三節 …

声占い

高木東六『とうろく聖談 声占い 音声に関する珍考・漫考』サンケイドラマブックス 昭和50.6.30(カバー袖)音声関係のものは、このあたりまで、安ければなんでも買う、という領域。題名は、「恋占い」をもじったものだろうか。「−考」も含意があるのか。 カバ…

記憶に蘇るメロディー

本棚に笑福亭鶴瓶『哀しき紙芝居』(新興楽譜出版社 昭和57.8.8)があった*1。つい先日、ある同僚の人が、「鶴瓶が面白い」と言っていたのを思い出して手に取ってみる。祖母に当たる人の名が、「駿河富士」という出来過ぎた名前だとあり、面白く思う。しかし…